内容説明
「日本の景気はもうすぐ回復する―」この二年間、政府をはじめ、有名なエコノミストや経済学者たちは口をそろえて、このように主張してきた。しかし、「景気回復、不況脱出」を実感している国民はいない。そして、それを証明する根拠ある数字はない。世界では「日本の財政は破綻している」というのが、公然の事実である。日本経済はもっと悪くなる、こう考えなければならない。その理由は、「そごう問題」で明らかになったリップルウッド(外資)による奇妙な「長銀買収」にも根を張っているし、60兆円もの公的資金を注ぎ込むとしながら、経済活動がいっこうに活発にならない不可解な事態にも関係する。本書では、こうした日本経済の実態を赤裸にし、その“謎”を解いていく。
目次
序章 「日本経済」沈下の秘密―この惨状の“謎”を解く五つのカギとは?
1章 日本経済は本当に復活するのか?―アメリカの“金融占領”によって、この国が選ばされた道
2章 脅威の「ニューヨーク・マネー」その実体とは?―いま、われわれが知るべき世界経済の裏側
3章 「国家破産」が現実となる日―日本だけが気づかない“財政赤字七〇〇兆円”の危険度
4章 世界の経済支配者たち―日本の企業を巻き込んだ熾烈な“二大勢力”の闘い
5章 経済大国、焦土からの出発―“ハイパー・インフレ”突入で、日本はどうなるのか
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